認知心理学や実験心理学を専門とする研究室です。
主なテーマは身体と運動と認知の相互作用および知覚や認知の個人差ですが,これらに限らず,学生の興味を大切にして認知の諸側面を研究しています。認知のしくみ,心と身体の関係,人間と環境の関係を知りたいという動機に基づいています。
応用や実践を志向した研究も重視しています。当研究室が自ら応用(製品開発や支援など)はしておらず,応用や実践に貢献する基礎知見の提供を意図しています。これまでに臨床的観察から出発した研究(例:ASD者の音声聴取,上肢切断者の身体感覚,片頭痛患者の視覚過敏)や日常的話題に由来した研究(例:トライポフォビアの原理,AIの判断に抱く態度)も行ってきました。
認知心理学の研究活動を通じて,研究者または研究者的視点をもった職業人として社会で活躍できる人材を育てます。研究デザイン・英文読解・プログラミング・データ解析といった技術だけでなく,他者に伝えたり他者と協調したりする能力を育むことも重視しています。
学生による対外活動を強くサポートします。学会発表や論文投稿の実現に向けて積極的に指導し,費用もできる限り支援します。博士後期課程の学生はもちろんのこと,意欲さえあれば学部生であれ学会発表を達成し,博士前期課程の学生であれ査読付論文を出版してきました。
年間通じて,およそ週に1回の研究ゼミを行っています。内容は進捗報告,文献講読,学会発表練習が主です。
授業期間中,およそ週に1回の勉強ゼミも行っています。研究法や認知(神経)科学に関する書籍や論文の輪読が主です。
年度によって変動しますが,大学院生2〜6名と卒論生2〜5名です。少人数ゆえの綿密な指導を売りにしています。
実験室やオンラインにおける心理実験が主ですが,調査法を用いることもあります。
ヘッドマウントディスプレイ(Meta Quest),調査Webサイト作成ソフト(Qualtrics),力覚呈示装置(3D Systems Touch),ダミーヘッド(SAMURAI HATS)を活用いただけます。予算次第ではありますが,必要に応じて新規機材を積極的に導入します。
大学院生・研究員および学士・修士一貫教育トラック特別選抜を受験する学部生に1人1デスクを与えています。
大学教員の妻と子2人と猫1匹と暮らしています。休日はあまり仕事をせず,そのためか研究室全体としてワーク・ライフバランスをとれている様子です。
音楽や漫画や旅行やお酒が好きなので,関連した話題で絡まれると喜ぶことが多いです。
私は心理学以外の学部に所属し,大学院浪人を経て修士課程に入学しました。修了後は非研究職として就職し,働きながら学振DC1に申請して,採用されたことをきっかけに退職・入学・修了し,現在に至ります。まっすぐでないルートを通ったことによって,物事への広い関心や,似た境遇の学生への理解など,何らかの好影響を与えているのかもしれません。